[BBQ・魚焼きグリル] こびりつきにくい焼き網にしてみた

先日、BBQコンロでししゃもを焼こうと思ったのですが、焼き網がちょっと錆びてきていて、そのまま使うとししゃもがこびりついて崩壊してしまうような気がしました。

そこで、焼き網にシーズニングを施して、こびりつきを防げないか試してみたところ、大成功の結果となりましたので、その方法を紹介します。

ステンレスの焼き網だけどすこし錆びていた

我が家で今(というかかなり以前から)使っているBBQコンロはユニフレームのユニセラです。

七輪との比較をした以前の記事で紹介したものですが、その重さと価格に目をつぶればとてもいいコンロだと思っています。

ところで、このBBQコンロの焼き網はステンレス製です。

ステンレス製だから油断していたのですが、いい加減に使ってしまうとステンレスでも錆びるんですね。。

こちらの記事の「使用後の手入れ」で紹介している方法で、油汚れを完全に焼き切るようにしていました。
※ 記事は七輪の手入れについてのものですが、BBQコンロでも同じです。

七輪の使い方・きれいに保つ手入れと保管方法
七輪を使う際、基本的な使い方の説明に加え、簡単に炭をおこす方法を紹介します。この方法なら、難しいと言われるオガ炭や備長炭の火起こしも簡単です。 そして、多くの人が掃除することを諦めている七輪ですが、その汚れをしっかりきれいにする方法を紹介します。

この方法で汚れは簡単にきれいに落とせるのですが、最後に焼き網に油を薄く塗らないとサビやすくなります。
ステンレスということで油断してこの最後の油塗りを怠っていたのがまずかったと思います。

※ 今回の方法でシーズニングをした焼き網でこの方法は使わないほうが良いかもしれません。温度が高くなりすぎるとシーズニングの被膜も焼けてしまいます。

シーズニングとは?

シーズニングについては、以前のこちらの記事を見ていただくことを推奨します。

簡単に言うと、金属の表面に油を重合化した被膜を形成させることです。

重合化した油の被膜により、錆びにくく、食材が焦げ付きにくい焼き網になるというわけです。

シーズニングの方法

それでは、ここから焼き網にシーズニングした方法を紹介します。

結論から言うと、今回はあまりきれいにシーズニングできませんでした。

ただ、あとに述べるように効果はバッチリでしたよ。

焼き網の汚れ・サビを落とす

焼き網 サビ・汚れを落とす前

はじめはこの写真のような状態です。

汚れとサビで、表面がザラザラになってしまっていました。
この状態で魚などを焼いてしまうと、皮が網にくっついてしまい、きれいに焼けません。
ししゃもみたいな柔らかい魚はひっくり返そうとするとバラバラに崩れてしまいます。

網もすぐに焼けた魚の皮で汚れてしまいますね。

紙やすり #120

今回は手元にあったもので一番粗い#120の紙やすりでひたすら削り取りました。
これは重労働です。

おそらくもっと粗めのものでOKです。

磨いたあとの焼き網とシーズニングに使用したグレープシードオイル

一通り磨いたあとの焼き網と、このあとのシーズニングで使用した油です。

ヤスリで磨く作業が結構きつく、このままではししゃもを焼けるのが夜中になってしまいそうだったので、最後は食材が触れる面以外は適当に済ませてしまいました。

油を薄く塗って加熱(シーズニング)を数回繰り返す

ここからいよいよシーズニングです。

先の写真にあるように、今回はグレープシードオイルを使ってシーズニングをしました。

先に紹介したこちらの記事で詳しく説明していますが、グレープシードオイルがあればそれを使えばうまくいきやすいです。

グレープシードオイルでなくても、普通のサラダオイル(キャノーラオイルや大豆油など)でもOKです。

逆に、動物性の油脂やオリーブオイルはシーズニングには不向きです。

1. 油を塗る

まず、焼き網全体に油を薄く塗ります。
キッチンペーパーなどに油を付けて、焼き網の表面全体に伸ばしてやります。

成功の秘訣は、「薄く塗る」ことです。

ここで油を厚塗りしてしまうと、加熱してもなかなか固まってくれません(重合化しません)。
キッチンペーパーで油を拭き取るくらいの感覚で油を伸ばすのがいいと思います。

2. 加熱する

油を塗った焼き網を加熱します。

理想はオーブンなどを使って全体をむらなく加熱することですが、今回はBBQのために炭火を起こしていたので、そのままそこで加熱しました。

焼き網とスキレットのシーズニング

今回は、ついでに普段使っているスキレットのシーズニング強化もしてしまいました。

本来なら焼き網をアルミホイルで覆うなどして、全体をオーブン状態にしたほうがいいと思います。

このような適当な感じにしてしまったので、一回加熱した後の状態は下の写真のようにあまり綺麗にできていません。

シーズニング1回目

先の写真の状態で20分ほど加熱しましたが、あまり綺麗にできていません。
※ 綺麗にできれば、全体的に薄茶色になります。(うまくできても1回目だとある程度のムラは出ると思います)

3. 1→2を数回繰り返す

「油を薄く塗って加熱」を数回(3回以上推奨)繰り返します。

繰り返すたびに茶色が濃くなっていきます。
この茶色い膜が、油が重合化した膜です。

ただし、今回は2回目を終えた時点で暗くなってしまい(写真もうまく撮れませんでした)、お腹も空いてしまったので、ししゃも焼きに入ってしまいした。

ちなみに、後日撮った写真(2回のシーズニング+ししゃも焼き後)がこちらです。

シーズニング&使用後の焼き網

写真を見ると、シーズニング前の汚れた網と同じように見えますが、表面の状態はザラザラしておらず、ちょっと光沢がある感じになっています。

この茶色-黒色が重合化した油です。
※ キッチンのガスコンロなんかにこびりついてしまう頑固な黒い汚れもこの「重合油」なのですよ。

使ってみた

上述したように、今回は時間の都合もあり、ちょっといい加減なやり方で2回だけシーズニングをした状態で、自分的には不満な仕上がりではありました。

それでも使ってみた結果は上々でした。

ししゃもを焼いて、一度ひっくり返した様子がこちらの写真になります。

ししゃもを焼いても皮がこびりつかない

ししゃもの薄い皮が綺麗に残っているのがわかりますよね?
このように、網に食材が焼き付いたりせず、快適なBBQを楽しむことができました。

シーズニングをしたからと言っても、テフロン加工みたいに全然こびりつかないというわけにはいきません。

シーズニングの有無に関係なく、以下のことはするようにしましょう。
焼き網だけでなく、スキレットや鉄フライパンなどでも同様ですよ。

  • 最初に油を塗っておく
  • 焼き網が熱くなってから食材をのせる
  • 網に焼き付いてしまった汚れを落としてから次の食材を焼く

使用後の手入れ

使用後は、シーズニングで形成した膜を残しつつ、汚れをしっかり落とすことが重要です。

そのためにどうすればよいかというと、、

  • 食器用洗剤を使ってたわしかスポンジで洗う

これでOKです。
シーズニングによってできる被膜、洗剤で簡単に落ちるようなことはありません。
キッチンのガスコンロ周りの黒い汚れが簡単に落ちないのと同じですね。

バーナーで汚れを焼き切ったり、金だわし等でゴシゴシ擦るのはNGです。
せっかくの被膜が剥がれてしまいますので。

そして、保管する前にはよく乾かした後に油を薄く塗っておくことをおすすめします。
被膜ができているとはいえ、微細な穴などがあるので、油を塗っておくことで保管中のサビを防ぎます。

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KANI

キャンプ好きサラリーマン。歴は長いけど最近キャンプの機会は激減中。
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