シマノ ICEBOXの特徴と使用レビュー

YETIやORCA等のクーラーボックスと比較したうえで、長年使ってきたクーラーボックスをシマノのICEBOXに買い替えたことを前記事に書きました。

当記事では前半にシマノのICEBOXの特徴をまとめ、後半は実際に2泊3日キャンプで使用した様子をレビューします。

シマノ ICEBOXの特徴

レビューの前に、まずはシマノのICEBOXについて簡単に説明します。

シマノ(SHIMANO)とは釣り具メーカーのシマノです

キャンプの世界では「シマノ」と言われてもすぐにピンと来ないかもしれませんが、あの釣り具メーカーのシマノさんのことです。

釣り具よりも自転車のパーツ(ギア)のメーカーと言った方が知っている人は多いかもしれませんね。
自転車のギアでは世界ナンバーワン(ツーかな?)のメーカーではないかと思います。
詳しくは知りませんが。

そんなシマノですが、釣り具メーカーなので当然クーラーボックスも昔から製造しています。
クーラーボックスの製造を開始したのは1971年からということなので、シマノのクーラーボックスは、実に50年以上ものあいだ進化を続けてきたというわけですね。

現在ではシマノ・ダイワという釣り具の2大メーカーがクーラーボックスについても技術の進化を競っている状況です。

これまでも、その性能・機能性の良さからキャンパーでもシマノやダイワのクーラーボックスを使う人はわりといました。
ただ、なんといってもその弱点はその「釣り用品」っぽいデザインにあったと思います。

釣り人にとってはイケてるデザインでも、キャンパーにとってはイマイチだったのですね。

そんなシマノがようやくキャンプ市場にも目を向けて投入してきたのが、このICEBOXシリーズとなります。
キャンプブームのおかげですかね。

実態はフィクセルシリーズの色違い?

シマノの(釣り用)クーラーボックスの中でも主力シリーズの一つがフィクセルシリーズとなります。

そのフィクセルシリーズのクーラーボックスのカラーをアウトドアっぽくしただけのものがICEBOXなのではないかと思っています。

(本家の)フィクセルシリーズには、てサイズや保冷性能(断熱材の種類)が異なる多くのラインナップがありますが、ICEBOXはそれらのうち、容量が22リットル/30リットルの2種類のみについて、4種の断熱構造を用いたものがラインナップされています。

COMMENT

フィクセルとICEBOXの違いが色だけであるというのはあくまでも僕の予想です。
スペック等を比べてみても両者に色以外の違いは見られませんでしたので。

ラインナップ一覧

釣具メーカーならではの特徴とも言えるのが、ICEBOXには断熱材の種類(保冷性能)にバリエーションがあるということです。

ここで、ICEBOXシリーズを一覧にして見てみます。

SHIMANO ICEBOX商品説明ページより
グレード容量カラー重量断熱材最大氷保持時間*1実勢価格
PRO22Lカーキ5.7kg6面極厚真空パネル+
発泡ウレタン
6.5日Amazon
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30L7.7kg10日Amazon
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EL22Lチャコール4.8kg3面真空パネル+
発泡ウレタン
4.5日Amazon
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30L6.1kg6日Amazon
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ST22Lサンドベージュ4.2kg発泡ウレタン3.5日Amazon
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30L5.3kg4.5日Amazon
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VL22Lミディアムグレー3.7kg発泡ポリスチレン3日Amazon
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30L4.8kg4日Amazon
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*1 : 最大氷保持時間は、ICEBOXの各モデルの相対的な比較の目安にしかなりませんので注意してください。実使用時には表中にある日数だけ氷が保持されることはほぼないと考えてよいです。

断熱材の種類によってグレードが分かれており、それぞれのグレードに容量が22Lと30Lの二種類がラインナップされています。

断熱材の種類によってグレードが分かれていることで、用途に応じて最適なものを選ぶことができます。
ただし、保冷力が高ければ高いほど重くなるし、価格も高くなります。
※ サイズはすべてのグレードで共通です。

どれを選べばよいのか迷ってしまいますね。

実際に購入したグレード/容量

僕も容量については30Lに決まりでしたが、グレードについては悩みました。

2泊持てばよいので、おそらくウレタンで十分な気はしていたのですが、それで不足だったら後悔しそうだし。。。
結局、最終的に購入したのは、ICEBOX ELの30リットルです。3面真空パネルのものです。

後のレビューでも書きますが、2泊のキャンプにELはちょっとオーバースペックで、1万円以上安くて1kg近く軽い発泡ウレタンのみのSTのほうが良かったのではないかと思っています。

釣り具メーカー製クーラーボックスならではの特徴

これはICEBOXに限らず、釣り具メーカー製のそこそこ高価格なクーラーボックスに共通する点ですが、釣り用のクーラーボックスはけっこう過酷な環境で使われることが想定されています。

というのも、そもそも釣りにおけるクーラーボックスは過酷な使い方をされるためです。

例えば、傷みやすい魚を冷やすためのものなので、当然保冷力高いです。
夏場などは灼熱の堤防に直置きされ、直射日光にもさらされるのが当たり前です。

COMMENT

釣り用のクーラーボックスがみな白いのは、直射日光による熱の吸収を少しでも少なくするためではないかと思っています。実際のところは知りませんが。。。

さらに足場の悪い磯などをポイントまでクーラーボックスを担いで歩くことなどもあるので、保冷性能の割に軽くできています。
椅子として使うのも普通のことなので、ICEBOXも初めから座っても問題ないように作られています。

熊に襲われても壊れないとされるYETIなどのクーラーボックスがかなり丈夫なことは周知のとおりですが、少なくとも日本のごく普通のキャンプではそこを気にする必要はないですよね。
むしろクーラーボックスに関しては、少なくとも日本のオートキャンプよりは釣りのほうが乱暴な扱いを受けることが多いのではないでしょうか?

そういう環境で使われることを前提に50年以上進化してきたのが日本の釣り具メーカーのクーラーボックスというわけです。

基本的にはキャンプでの使用には十分以上の性能があるものだと思っています。

使用レビュー

以降、シマノ ICEBOX EL(30L)の商品レビューです。

サイズ・重量・容量

キャンプ用品のスペックって、メーカーが公表しているものでも適当なこともあったりするので、実際に測ってみました。

COMMENT

中国メーカーはもとより、欧米や日本のメーカーでもスペック値がいい加減だったりまともに公表していないことは珍しくないと感じています。
さらにはそういった製品を輸入・販売する代理店や販売店も同様です。
特にアウトドア業界はそういう傾向があるように思います。改善してほしいですね。
それと、商品レビューといいながらそういった公表スペック値を確認もせずにそのまま書いているネット記事も多いですね。レビューなんだからそういうところも見ないと意味ないじゃんって思ったりします。

外寸(幅x奥行x高さ)[cm]53x35x35(取っ手含まず)
58.5x35x35(取っ手含む)
内寸(トップ/最上部)[cm]45.5×26.5×25
内寸(ボトム/最下部)[cm]44x24x25
重量 [kg]6

ちなみに、メーカー公表値は以下の図の通りです。
公表されている部分の寸法については、ほぼ実測値と一致していますね。

ちなみに、容量については上記の内寸から計算した値は約28.3リットルとなります。この辺りはメジャーを使ったざっくりの寸法計測なので参考値と考えてください。

重量もアナログの体重計を使って測っただけなので参考値ですが、メーカー公表値の6.1kgにほぼ一致しています。

ちなみに、内寸の高さ26cmは2Lのペットボトル(高さ約31cm)の縦置きはできません。
500mlのペットボトルなら余裕
があります。試していませんが、1Lのペットボトル(高さ約25cm)も大丈夫でしょう。

ICEBOX 500mlペットボトル縦置き
500mlのペットボトルなら縦置き可

それと、このサイズは50Lのコンテナボックスとほぼ一緒なので、車に積むときに都合がよかったということは特記しておきます。

ICEBOXと50Lコンテナをスタッキング
左下がICEBOX

我が家はGORDON MILLERのコンテナですが、他のものでも50Lなら大体同じサイズではないかと思います。
サイズが合うことは想定外でしたがこれは非常に良かった点の一つです。

デザイン・質感

SHIMANO ICEBOX

デザインは好みが分かれるところかと思います。
YETIやORCAみたいな最近はやりのごつい感じではなく、スッキリしたデザインですね。

写真では光の反射の具合でくっきり見えますが、SHIMANOのロゴは控えめでいい感じです。
YETI, ORCAみたいなアルミ(?)の正直安っぽいステッカーじゃないところが気に入りました。

デザイとは別の、仕上がり・質感に関しては他のクーラーボックスよりずっと良いですね。

YETIとかORCAのようなすごく高価なクーラーボックスでも、プラスチックの表面に金型の継ぎ目がくっきり見えちゃっていたりとか、よく見るとどうしてもチープ感がでちゃっているのですが、ICEBOXはそういう粗さはなく、シャープなエッジの仕上がりも含め、とてもきれいにできています。

このあたりは日本メーカーの国内製造品らしい設計/仕上がりで、かなりいい感です。
正直なところ、この点はYETIやORCA等よりはるかにいいと思いました。

ICEBOX 中身

僕の個人的な感想でしかありませんが、遠目に見たぱっと見はYETI, ORCAのかっこよさ、近くで見た高級感はICEBOXに分がある感じです。

保冷力

肝心の保冷力ですが、EL(3面真空パネル)は思っていたよりも良すぎるという結果でした。これなら一つ下のグレードである安くて軽いSTにすればよかったと思っています。

前提

まず、今回使ってみた環境は、最高気温20℃くらい、最低気温はおそらく10℃くらいになる、比較的涼しい環境での2泊3日キャンプです。

我が家では最近、真夏のキャンプは標高が高めの涼しい場所を選ぶようにしているので、熱帯夜になるような時期・場所での使用はあまり考えていません。

COMMENT

子供の要望もあり、今年は真夏の海キャンプも考えています。
もし灼熱キャンプが実現したら(したくないなぁ)保冷の様子を追記します。

そして、涼しい時期だったのでややいい加減でしたが、以下の記事に紹介しているような保冷を保つ使い方(の一部)はしていました。これ重要です。

具体的には、冷凍できるものすべて(今回は肉くらい)と保冷剤の役目も兼ねる500mlのお茶のペットボトル4本を冷凍して入れておきました。
保冷専用のいわゆる”保冷材”は未使用です。

ちなみに、我が家では最終日(3日目)の朝は撤収などで忙しいのでインスタントラーメンなどで済ますことが多く、基本的に生ものを2日目夜くらいまで冷やしておくことが第一目標です。

2泊3日なら余裕でOKだつた

まず、下の写真を見てください。

ペットボトル4日後

これは凍らせたお茶をクーラーボックスに入れて4日後の状態です。
※ 凍っている様子をわかりやすくするためにラベルを剥がしました。

まず初日朝にすべての食材と冷凍庫で凍らせた500mlのペットボトルを入れた状態で2泊3日のキャンプを行いました。 (ICEBOXは前日夜から保冷剤で予冷しておきました)
そして3日目に帰宅後(凍っていたのでキャンプ中には飲むことが出来ず、さらに当日片づけるのが面倒で)そのままクーラーボックスに入れたまま4日目の昼まで放置していたものです。

つまり、このペットボトルを入れたICEBOXを2泊3日を通常のキャンプで使い、その後は蓋の開閉をせずに車の中で4日目の昼まで放置していたものです。

これで、(つまり4日後に)おおよそ8割ほどがまだ凍っていた状態です。

自分が狙っていたところでは、凍らせたお茶がキャンプ中にちょうど溶けて、最終日に全部飲み切る感じだったのですが、実際にはキャンプ中はほとんど溶けなかったので飲むことができなかったというのが実情です。

今回のキャンプが涼しい環境だったことを考慮しても、保冷力に関しては予想をはるかに上回りました。

ちなみに、冷凍しておいた肉類は2日目の夜でも凍ったままで、しばらく外に出して解凍する必要がありました。

これは、我が家の使い方ではオーバースペックでした。
何度も繰り返しますが、もっと安くて軽いST(発砲ウレタン)で十分だったと思っています。むしろ軽いほうが良かった。。。

使い勝手

フタの開閉機構がすごい

まず特筆すべきは、フタの開閉機構です。これは素晴らしいと思います。

YETIなどクーラーボックスのラバーラッチのようなオシャレ感はまるでありませんが、すごく使いやすくできています。
片手で軽く使えることが重要な、釣り具メーカーの製品ならではですね。

何の誇張もなしに、フタの開閉は片手の指一本でできます。

フタについたノブをそのまま持ち上げるだけです。これは他のアウトドアメーカーのクーラーボックスとは一線を画しています。
調理中などで片手が汚れていてももう片方の手一本で開閉できますし、小さな子供でも問題な開閉できると思います。

ちなみに、フタは両開きです。手前/奥のどちらからも開閉できます。
釣りではこれがメリットになるのかもしれませんが、僕には正直この機構はどうでもよいとは思っていました。

ただ、この両開き機構のおかげで、簡単にフタを本体から分離できます。
これは使用後に洗うときに便利でした。フタが完全に外れるので、すごく洗いやすい&乾かしやすいです。

ICEBOX フタと本体が分離

その他

地味だけどいいなと思ったのが、水抜きの栓です。

これは90度回転させるだけで開くことができ、そのポイントは本体と分離しないという点です。

ICEBOX 水抜き
水抜き栓が本体と一体

氷を直に入れる釣り用途とは違って、キャンプでは水抜き栓自体なくてもよい(洗うときはあったほうが便利?)ように思います。
水抜き栓の問題は、知らないうちに外れてなくしてしまうことなんですよね。

ICEBOXの水抜き栓は本体から切り離すことが出来ないので、知らないうちに栓だけどこかになくしてしまうということにはならないわけですね。

取っ手だけはちょっと不満あり

いいことばかり書いてもレビューにならないので、最後にちょっとマイナスだと思った点も示しておきます。

それは、その取っ手です。

もともとは釣り向けなので、そこではこれが正解なのでしょうが、ICEBOXは基本片手でも持てるような取っ手が付いています。
これが僕にはちょっとマイナスでした。

ICEBOX 取っ手

重量・サイズ的に22Lのほうはこの取っ手が良いとは思います。
ただ、30Lのクーラーに関しては僕はYETIのクーラーみたいに両手で抱えて持てる感じのほうが良かったです。

もちろんこの取っ手で両手持ちも問題ないですし、キャンプでクーラーボックスを運ぶなんて車への積み下ろしの時くらいなのでたいした問題でもないのですが、あえて言わせてもらうとすると30Lに関してはYETIなどのように両手で持ちやすいものにしてほしかったと思います。

逆に言うと、今のところ不満点はそのくらいしかないということなんですけどね。。

どのグレードが良さそう?

使ってみた感じでは、僕の用途ではEL(3面パネル)は2泊3日では十分、むしろ1グレード下のST(発泡ウレタン)がベストだったと思います。
クーラーボックスって、容量・保冷力が必要十分であれば、安い・軽いほうがいいと思うので。。

ただ、すごく暑い時期・場所でのキャンプもするという場合や、3泊以上(30Lで足りる?)の場合はELのほうが無難かもしれません。

逆にデイキャンプや1泊キャンプしか使わない、寒冷地でしか使わないといった場合は、一番安くて軽いVLがベストチョイスではないかと思います。

ただ、しつこいですが、クーラーボックスは使い方で保冷時間はすごく変わってきますので、上記はその「使い方」を意識したうえでの話ですよ。

最上位グレードのPRO(6面パネル)については、僕にはちょっとその必要性がわかりません。
とにかく保冷力だけを優先したいということであれば、これになりますね。
※ 例えばソロで5日くらいのキャンプをするとか? ファミキャンだと30Lの容量で4日以上はきついんじゃないかな?

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