当記事の内容は、当初イワタニのガストーチの購入レビューでしたが、その後新製品の販売があったため、前半を製品比較とし、後半に旧モデルのレビュー記事を掲載しています。
イワタニ製ガストーチの比較
イワタニのトーチは2021年2,3月に2機種が新製品として販売されました。旧製品は製造終了です。
次章以降のレビューは旧モデルのものとなります。
ここで、新旧のモデルを含めた違いを比較してみます。
商品名(旧/新) | トーチバーナー | クッキング バーナー CJ2 |
アウトドアトーチ バーナー |
クッキングトーチ バーナー |
旧/新 (モデル) |
旧 | 旧 | 新 | 新 |
型番 | CB-TC-OD | CB-TC-CJ2 | CB-TC-OEOR | CB-TC-CKGR |
屋内使用 | × | ○ | × | ○ |
火炎温度 | 約1,400℃ | (最高)約1,500℃ | 約1,400℃ | 約1,400℃ |
火力調整 (ガス調整) |
○ | ○ | × | × |
炎調整 (空気調整) |
× | ○ | ○ | ○ |
サイズ(本体) | 173x39x77mm | 176x39x79mm | 169x42x93mm | 169x42x93mm |
重量(本体) | 約160g | 約190g | 約175g | 約175g |
対応ガス | イワタニカセットガス イワタニカセットガス ゴールド イワタニカセットガス ジュニア |
イワタニカセットガス イワタニカセットガス ゴールド |
イワタニカセットガス イワタニカセットガス ゴールド イワタニカセットガス ジュニア |
イワタニカセットガス イワタニカセットガス ゴールド |
ホールド機構 | × | ○ | × | × |
ロック機構 | × | × | ○ | ○ |
付属品 | カセットガス | 安定プレート | カセットガス | 安定プレート |
火力、サイズ等の基本的なスペックは大差ないですね。
以降、それぞれのモデルの違いについて説明します。
まず、新モデルは火力調整ができなくなったようです。一方新モデルのトーチはアウトドア用の旧モデルになかった炎調整ができるようになっています。
僕も実際に使ってみて、火力調整よりも炎調整の方が重要なことはわかります。(料理を炙るときなんかは柔らかい炎にするといい感じです。)
それでも火力調整は便利ですよ。最大火力だと勢いが強すぎて軽いものなんかは飛ばされそうになるんです。
これは残念な点ですね。
それと、旧クッキングトーチにあったホールド機構が新モデルでは無くなっていまいました。
ホールド機構というのは、点火後にホールドボタンを押すと、点火レバーから手を話しても炎が出続ける機構です。下の方にあるレビューでは、このホールド機構を使って炎の写真を撮影しています。
その代わり、新モデルでは点火レバーを手のひら全体で押すことができるようになっているため、人差し指一本で押し続けなければならなかった(これがちょっときついので僕はホールドボタンを頻繁に使っています)旧モデルに比べて格段に楽になっていると思われます。
この点は、安全性を向上させるためだと思われますので納得感はありますね。
そして、最大の疑問(ちょっと調べましたがわかりませんでした)ですが、「新モデルのアウトドアトーチバーナーとクッキングバーナーの違いは何なのか?」って点です。
基本スペックや見た目は色以外の違いはありませんね。
スペック上はアウトドアトーチバーナーは”屋外専用”となっていますが、なぜ屋内で使えないのかはわかりません。
また、小さいガスカートリッジ(カセットガスジュニア)に対応と言うことになっているのもアウトドアトーチバーナーだけです。なぜクッキングトーチバーナーでも対応できるようにしなかったのか、これもその理由はわかりません。
どれを選べばよいのか?
僕が選ぶとしたら、これを執筆している時点(2021.3.4)なら、まだ販売されている(旧)クッキングバーナーです。
追記(2021.4月): だいぶ在庫がなくなってきていますね。アマゾンなどでも価格を上げているショップが出ています。
追記(2022.3月): さすがに価格上がりすぎです。特別な理由がない限り、この価格で買うほどのものでもないかと思います。
実際、火力調整の機能はあればあったで普段も使っています。安全性とのトレードオフとはいえ、ホールドボタンも使うことに慣れちゃっていますし。
それでは新モデルならどちらを選ぶかというと、迷わず「クッキングトーチバーナー」です。
安定プレートが付属しているのがその最大の理由です。同じスペックに見えるのに「屋外専用」とかいわれちゃってるほうをわざわざ選ぶのもアレですし。。。
この後の旧モデルレビューでもちょっと書いていますが、この安定プレートは非常にいいものです。
使用後にバーナーが冷めるまで、テーブルとかに安定して置いておけるんです。
こんなテーブルでも安定します
僕が思うに、テーブルが不安定になりがちなアウトドアでこそ必要なものに思えます。
こんなもの原価なんて大したことないだろうに、イワタニさんはなんで両方の製品に付けてくれないんだろう?
— ここから旧記事(クッキングトーチレビュー)となります。—
ガストーチを買いました。
「イワタニ クッキングバーナーCJ2(CB-TC-CJ2)」という商品です。
まだ本格的に使っているわけではありませんが、点火の様子等を見てみましたので軽くレビューします。(一部しばらく使った後の感想を追記しています)
ガストーチを使う目的
今回ガストーチが欲しくなった直接の理由は、このパッケージ写真そのものです。
そうです。炙り料理をしたかったのです。
コロナウイルスの流行による外出自粛のため、我が家でも外食は一切しなくなりました。
そんな昨今、無理なのはわかっているんでしょうけど、家族が「お寿司を食べたい」なんて騒ぎ始めたんですね。
外食はまだやめておきたいのでスーパーで刺し身でも買って自宅で寿司職人になろうかと思ったのですが、僕はスーパーの刺し身にも抵抗があるんです。
まあ完全に気分の問題なんですけど、あれってスーパーでカットされているんですよね?
たぶん我が家よりも厳重な衛生管理のもとで取り扱われているんでしょうけれども、洗うこともできない生ものはちょっと。。
というわけで、刺し身買ってきて、全部炙ってしまおうと考えたわけです。
もちろん、キャンプでの活用もありきでの購入です。
イワタニ クッキングバーナーを選んだわけ
イワタニ製にすることは確定済み
選択肢はイワタニ製に限定しました。
前提として、僕は基本的に、ガス機器はそのメーカーが認めているカセットガスしか使わないことにしているということがあります。
今、僕はイワタニのカセットコンロを保有しています。
わざわざ違うメーカーのガストーチにして、それぞれ別のカセットガスを使う気はしません。
それに、イワタニのカセットガスはどこでも手に入るから便利なんですよね。
クッキングバーナーCJ2(CB-TC-CJ2)にした理由
それはあぶりクッキングに使うためだからですよ。。。とまあ結論はそういうことなのですが。。。
イワタニからはこのクッキングバーナーの他に、トーチバーナーという製品も販売されています。
これ、カセットガスが1本ついていて、クッキングバーナーより結構安いし、屋外専用ということでまさにキャンプではこれ使えって言う感じのものです。
僕がこれじゃなくてクッキングバーナーにしたのは、トーチバーナーにない炎調整が、炙り料理では役立つかもしれないと思ったことがひとつ。
もう一つは屋内でも使いたかったからです。
使ってみた
開封の儀
こういうの慣れてないから先に一回使っちゃったんですけど、パッケージの中に入っていたのがこれらと説明書です。
左下の黒いのは、ガス缶を立てておけるようにするためのものです。これをガス缶に装着すると、下の方の写真にあるように、安定して直立させることができます。使った後にトーチが冷めるまでテーブルにぽんと置いておけるので便利そうです。
カセットガスは付属していません。
これがカセットガスに装着した状態です。
装着・脱着は簡単です。まあ他の商品も一緒でしょうけど。。
使い方
使い方は簡単でした。
ガス缶に装着したら、火力調整バルブを開けます。この時点ではまだガスは出てこないです。
点火レバーを押すとガスが出ると同時に火がつきます。点火レバーを離せばガスが止まります。チャッカマンみたいな感じです。なかなかの安全設計ですね。
点火レバーを押した状態で、ホールドボタンを押すとレバーから手を離しても火が出続けます。これは安全設計も台無しですが、実用性をかんがえると仕方なかったのだと思います。
炎調整ノブを回転すると炎の広がり具合をすこし調整できます。たぶん空気の量を調整しているんじゃないかと思います。
実際使ってみると、いたって簡単です。手を離すとガスが止まってくれるのは安心感がありますね。
実際にいろいろ使ってみた感想として、写真でボンベの下についている安定プレートがすごくいいです。
バーナーが熱いときにぽんとテーブル等に置いた際の安定感・安心感が全然違います。
今はもうこれなしでは使いたくないです。
点火の様子
火をつけた状態の写真を撮ってみました。スマホで適当に撮ったのであまりきれいに撮れてませんが、雰囲気は伝わると思います。
まず、最大火力で炎を最もしぼった状態です。
最大火力のまま、炎を最も開いた状態がこちらです。
写真ではわかりにくいですが、先の状態よりもだいぶふわっとした感じの炎になります。
次に、火が消えるちょっと手前くらいまで火力を弱めてみました。
こちらが炎をしぼった状態です。
これが炎を開いた状態です。
これも写真が悪いですが、かなりふわっとした炎になります。
上に挙げたどの状態でも、炎が赤くなったりせずきれいに燃焼しています。このへんはさすがイワタニさんといったところですね。
逆さにして使えるか?
ちょっと長くなるのでこのあたりの詳しいことは別記事にしました。
ここでは結論だけ書いておきます。
- 点火直後は逆さま/大きく傾けての使用は出来ない
- 説明書によると、点火5秒後からは傾けて使える。完全な逆さまにしてよいかどうかは説明書に記載は無い
- 実際に試してみたところ、点火5秒後から、数秒間だけ逆さにしても問題なさそうだが、逆さにしたままにするのはダメ
というわけで、「逆さまにしたまま使うのはダメ」という結果です。
僕の場合、特に逆さまにして使う必要はなさそうなので、まあいいのですが。
まとめ
満足度が高い買い物でした。
機能的には特に欠点が見当たりません。
あえて言えば、他の商品と比べるとちょっとだけ高価なことでしょうか? 実力的にはみんな使っていてもおかしくないものだとは思いますが。
コンパクト性や軽量化が必要な登山などではトーチなんて使わないだろうし。。