スキレット/ダッチオーブンのシーズニングとブラックポット化の方法

キャンプギア

鋳鉄製ダッチオーブンやスキレットを正しくメンテナンスし、効率よく良質な保護膜を形成するため、ダッチオーブンのシーズニングやブラックポット化への近道となる(かもしれない)方法を紹介します。

シーズニングの方法に関しては、メーカーの推奨する方法に従えばいいので、ここではごく簡単に紹介するに留めます。
本記事の後半ではシーズニングや普段の手入れに使用する油について、どのような物を使うのが良いのか、その理由とともに説明していきます。

鋳鉄製ダッチオーブン/スキレットのシーズニング方法

ここでは、後半のシーズニング用の油の選び方の理解に必要となる範囲で、シーズニングについて説明します。
シーズニングなどについてすでにご存知の方は飛ばしてもらって問題ない内容です。

シーズニングとは?

シーズニングって言うと、普通は調味料のことかと思いますよね。実際、文字にして書くと”Seasoning”なので、調味料のシーズニングと同じなんです。

鋳鉄のダッチオーブンやスキレットのシーズニングといった場合、もちろんそれらに味付けなんかするわけではなく、あえて訳すなら”慣らし”といった感じです。鉄鍋などでは”油慣らし”という作業がありますが、これと同じような意味になります。

では、ダッチオーブンやスキレットのシーズニング(慣らし)とは何かというと、これは、商品の製造時に施される錆止めのコーティングなどを剥がし、鋳鉄の保護膜になる被膜を表面全体に形成させることです。

ただ、最近は出荷時からシーズニング済みのダッチオーブンなども増えています。最初に使う前にシーズニングが必要かどうかは、購入した商品の説明をよく見て確認しましょう。

シーズニングの方法

これもシーズニングが必要なものは、商品のパッケージや説明書に方法が書いてありますので、基本的にはそれに従いましょう。

以下はシーズニング方法の一例です。

  1. ダッチオーブン/スキレットを洗剤とタワシなどつかってしっかり洗う。
    ここは、出荷時にコーティングされている錆止め剤等をとるため、ゴシゴシしっかりと洗う必要があります。
  2. 水を拭き取り、コンロの火などをつかって完全に乾かす。
    このじてんでまだ皮膜は出来ていませんから、非常にサビに弱い状態です。そのへんに放置して自然乾燥をまつのではなく、できるだけはやく完全に乾燥させましょう。
  3. 表面全体に薄く油を塗ります。
    この後に説明する被膜をムラなくしっかり形成するため、薄く塗ることが重要です。
  4. 油の煙が出るくらいの温度で熱する。
    理想的には、オーブンに入れて200℃~250℃程度で30分~1時間くらい焼いちゃいます。(温度・時間に関しては諸説あります)
    ダッチオーブンなどは入らないと思うので、ガスコンロを使いますが、しっかり全体が加熱されるようにする必要があります。
  5. ダッチオーブン/スキレットが冷めたら3に戻り、この作業をできれば3-4回繰り返します。
上記の2と3の間に、バーナー等で熱して黒錆(酸化鉄)の層を作る、クズ野菜を炒めて鉄臭さを消すという作業を推奨している説明もあります。
これらはシーズニングをちゃんとやれば本来不要な作業です。これらに時間をつかうくらいなら油の被膜を1層増やしたほうが効果的だと思います。
むしろ、ダッチオーブンやスキレットの鉄臭さは、被膜がうまく出来ているかどうかの判断材料になります。
※ もしメーカーがこれらの作業を推奨していたら、それに従ってくださいね。

シーズニング後の普段の手入れ

鋳鉄の被膜は、シーズニングのときだけではなく、普段の使用中や使用後の手入れによっても成長していきます。

こうして被膜を成長させることにより、食材が焦げ付きにくく、油がよく馴染む使いやすいものになっていくのです。

使用後は、鋳鉄をサビから守るのと、被膜を成長させるための2つの目的で手入れをする必要があります。以下にその方法を説明します。

  1. 汚れを落とします。
    皮膜を傷めないため、基本的にゴシゴシ強くこするような洗い方はしないようにします。
    基本的には水を沸騰させて汚れをおとします。汚れや臭いがきついときは少量の洗剤で優しく洗います。とくに洗剤を使った後は、水でしっかりすすぎましょう。
  2. 水を拭き取り、完全に乾かします。
    次の工程の前にしっかり乾かすことが重要です。
  3. 全体に油を薄く塗ります。
    シーズニングのときと同様、薄く均一に塗るのがポイントです。
洗剤は使ってはいけないとよく言われていますが、シーズニングが正しく出来ていれば多少の洗剤を使っても問題ありません。
後に説明するように、シーズニング等で形成される被膜は洗剤で落ちるようなものではありません。
良質な被膜を成長させるためには、下手に汚れが残った状態にせず、きれいにした上で油を塗ることの方が大切です。

ダッチオーブン/スキレットに形成される皮膜の正体

まず、鋳鉄ダッチオーブンの保護膜は一体何なのかについて説明します。

以下の記事にも書きましたが、よく言われる「酸化膜(四酸化三鉄:黒錆)が厚みをつけていったものがダッチオーブンの保護膜となり、やがてその被膜は厚みをましてブラックポットができる」というのは正しくありません。

ダッチオーブンの特徴と選び方
キャンプ料理が一気に充実する、ダッチオーブンですが、材質・サイズ・形と様々な選択肢があります。 本記事では、材質ごとの特徴、適切なサイズ、形状など、ダッチオーブンを選ぶ際に抑えておきたいボイントを解説していきます。 最後にはおまけとして、巷にはびこるダッチオーブンに関する怪しい説をいくつか検証してみました。

「炭化皮膜」なるものができるという話もありますが、それも違います。

保護皮膜の正体は重合化した油

実は、英語でググってみると多くの例が出てくるのですが、一例として、アメリカのトップ鋳物食器メーカーであるLODGEもウェブサイト上で以下のように述べています。

When oil is heated in cast iron, it bonds with the metal through a process called polymerization, creating a layer of seasoning.

LODGE : All About Seasoningより引用

(翻訳)
油が鋳鉄上で熱せられると、重合化と呼ばれるプロセスを経て、シーズニングの皮膜を生成する。

つまり、この被膜の正体は油の重合体(ポリマー)というわけなんです。オーブン(ダッチオーブンじゃなくて普通のオーブン)の中に黒くこびりついてなかなか落ちないあいつがまさにこれです。

実際には、熱したときに油の一部が炭化するので、その炭素も混じった油のポリマーだそうです。黒いのは炭素が混じっているからなんですね。

さらに、この炭素が程よく混じっているということが、被膜の耐久度を上げているそうです。この情報の真偽については僕にはちょっと分かりませんでしたので、以降はポリマーについての説明をしていきます。

油の重合化とは

オレイン酸、リノール酸、リノレン酸って、なんのことかはわからないけど聞いたことはあるという人は多いのではないでしょうか?

このオレイン酸とかリノール酸、リノレン酸というのは、油の主成分である、脂肪酸の一種なんです。
そして、脂肪酸のうちでもこの3種類が普段口にするような油(特に植物油)の主成分となっているのです。

このあたりの説明ですが、理解を簡単にするために細かい説明を省いていたり、必ずしも正確でない説明や表現があります。ご了承ください。

以下にこれらの脂肪酸の分子構造を示します。

脂肪酸

もちろんこの構造を理解する必要はありません。僕もちゃんとわかっていませんし。
ここで注目しておきたいのは、矢印が示している部分です。ここでは炭素と炭素が2本の線でつながっていますね。これを炭素の二重結合といい、実はこの二重結合が先に述べた油の重合化に大きく関係してくるのです。

それでは、これら脂肪酸の重合について説明します。

下の図は、2つの脂肪酸の分子が重合して一つに繋がる様子を表しています。

重合化

重要なポイントは、先に述べたように炭素の二重結合と酸素の供給です。

上の図を見てわかるように、重合化は炭素の二重結合がある場所が酸化(酸素と結合)するために起きるものです。

このように、脂肪酸が重合化すると、それまで個々に自由に動くことのできた分子も、互いに連結して大きくなっていくにつれて動きの自由度もなくなり、最終的にはしっかり固化されることになります。これが重合体(ポリマー)と呼ばれるものです。
シーズニングによる皮膜はこうして液体の油が個体のポリマーとなって形成されています。

そのため、炭素の二重結合の数が多い脂肪酸のほうが重合化しやすい、すなわちシーズニングの際の被膜を形成しやすいということになります。

ここで、最初の図に戻ってみますと、炭素の二重結合はオレイン酸<リノール酸<リノレン酸の順に多くなっています。

シーズニングの皮膜を効率よく形成するには、リノレン酸やリノール酸を多く含む油が適していることがわかりますね。

シーズニング/ブラックポット化に適している油

先に、油が重合化するためには、二重結合が多いほうがよいと説明しました。

炭素の二重結合の多さを示す指標として、ヨウ素価というものがあります。ヨウ素価が高いほど、含まれる炭素の二重結合が多いということです。

油の固化のしやすさをヨウ素価の大きさでざっくり分類すると、乾性油(ヨウ素価が130以上)、半乾性油(ヨウ素価が100から130)、不乾性油(ヨウ素価が100以下)の3つに分けられます。

このうち、乾性油に分類されるものは、加熱などの処理をしなくても空気中で完全に固化する性質ものです。一方不乾性油のほうは室温の空気中ではほとんど固化しません。

油絵の絵の具がカチカチに固まるのは、絵の具を乾性油に溶かしているからなんだそうです。
水分が蒸発して固まっているようにイメージしちゃいがちですが、実際には油が重合化してポリマー状になっているんです。
話を戻しますと、一般的な食用油の場合、リノール酸やリノレン酸を多く含む油がヨウ素価が高くなり、乾性油に分類されます。

ここで、いくつかの油のオレイン酸、リノール酸、リノレン酸の含有率とヨウ素価を表にしてみます。(精製などにより実際の値は前後します。これは一例であり、あくまでも目安と考えてください。)

オレイン酸[%]リノール酸[%]リノレン酸[%]ヨウ素価引用
オリーブオイル77.77.20.475~94**1
ごま油39.743.90.3103~118*2
菜種油(ローエルシン)64.018.78.8101~122*2
大豆油25.352.26.6114~138*2
グレープシード油15.869.60.1124~143*3
べに花油(ハイリノール)16.873.00.4140~150*2
亜麻仁油17.016.058.5168~190*2
えごま油22.412.556.4192~208**1

*1 横関油脂工業株式会社:製品カタログ,  *2 カネダ株式会社:油脂の脂肪酸線分表 *3 Wikipedia

オリーブオイル

シーズニングにはオリーブオイルが良いと紹介されているケースが多いと思いますが、実はオリーブオイルはヨウ素価が100以下の不乾性油であり、被膜は作りにくい部類の油です。

なんとなく、いい事ずくめの万能オイルってイメージのオリーブオイルですが、体にいいからと言ってダッチオーブンにもいいっていうわけではないのですね。

もちろん、保管時に油を塗ること自体、サビを防ぐ効果はありますし、加熱をすることなどにより重合化はするはずです。

オリーブオイルを塗ることが全く無駄なわけではありませんが、一般的なサラダオイルは菜種油と大豆油のブレンドですので、それらよりヨウ素価の低いオリーブオイルをあえて使う必要はないだろうと思います。

亜麻仁油(アマニ油)

ヨウ素価が高く、(特にアメリカでは)亜麻仁油の利用を推奨する情報も見かけることはありますが、実は亜麻仁油も良くないかもしれない(これも最近アメリカで出はじめた情報)のです。

室温でほうっておいても固まる乾性油である亜麻仁油であれば、ダッチオーブンやスキレットのシーズニングや普段の手入れに最適に思えますよね。

実際、先述の通りシーズニング等に亜麻仁油を推奨する人は多いですし、仕上がりの見た目がきれいになるのは確かなようです。

ただ、この亜麻仁油で形成した皮膜は剥がれるという報告がかなり多いです。(もちろん数年以上もうまくいっているという報告も多いです。)

以下に、亜麻仁油を非推奨としている例をあげます。

We’ve tested a wide variety of oils commonly recommended for cast iron seasoning, and have found that grapeseed oil provides the best long-term results. While flaxseed oil is also a popular choice, it can produce brittle seasoning prone to flaking — especially when applied in consecutive coats.
FIELD COMPANY:Cast Iron Seasoning Instructionsより引用

(翻訳)
我々はよく推奨されている多くの油で鋳鉄のシーズニングをテストしました。そして、グレープシードオイルが最も長持ちする皮膜を形成すると結論づけました。亜麻仁油も選ばれることの多い油ですが、特に皮膜の層を重ねていくと、もろく剥がれやすくなります。

This misconception is particularly strange, as flaxseed oil doesn’t do well when it’s heated. It’s true that this oil produces an aesthetically pleasing finish when used for cast iron seasoning, it’s also prone to flake off much more easily than other fats.
FOOD&WINE:9 of the Wildest Misconceptions About Cast Ironより引用

(翻訳)
(亜麻仁油がシーズニングに最適な油であるというのは)見当外れな誤解です。なぜなら亜麻仁油は加熱に強くないからです。鋳鉄のシーズニングに用いるとき、亜麻仁油が美しい仕上がりを見せるのは確かですが、他の油と比べて剥がれやすくもあるのです。

Flax seed oil, while it does create a very hard surface in the beginning, has very serious problems.

  1. The biggest issue with flax seed is the reported issue of flaking by a lot of users. Do a search for flaking on this sub and you’ll see a lot of reports of people who use flax seed.

  2. It’s really finicky to get it applied correctly. It needs something like 6 or 7 coats which is, frankly, ridiculous. One coat should get you to cooking ability, 3 should get you to almost non-stick if you do it properly.

  3. It’s VERY expensive.

  4. It’s works deceptively. You season your cast iron pan with flax and it looks great! You even use it for a while with no problems, but then, after 6 months or a year, it starts flaking. This happens often and many times after telling others how great flax is.

reddit:Whi I don’t recommend Flax Seed Oilより引用

(翻訳)
亜麻仁油は、最初は非常に硬い皮膜を生成しますが、深刻な問題を抱えています。

  1. 亜麻仁油を使うことの最大の問題は、多くの人が報告しているように剥がれ落ちるという問題です。このサブ(redditのサブレディット)で剥がれ落ちることについて検索すると、亜麻仁油を使った人の多くの報告がみつかります。

  2. これをきちんと使うのは非常に面倒です。正直なところ馬鹿げた話ですが、亜麻仁油は6-7層の皮膜が必要です。本来であれば、ちゃんと皮膜をつくった場合1層でコーティングの効果があり、3層もあればほとんど食材が焦げ付かない被膜が形成されなければなりません。

  3. 亜麻仁油は非常に高価です。

  4. ぱっと見はうまく出来ているように見えるのです。亜麻仁油でシーズニングした場合の見た目は素晴らしいです! しばらくの間は問題ありませんが、半年から1年使った頃に皮膜が剥がれ始めます。これは、すでに亜麻仁油の素晴らしさを他の人に言い触らしたあとになって頻繁に起きることです。

調べても文献等が見つからず、ここからは僕の予想なのですが、リノレン酸を多く含む亜麻仁油の重合体は、剛性が高すぎるのではないかと思います。

先に説明したように、脂肪酸の重合化は炭素の二重結合があるところでおきます。この二重結合が多いリノレン酸の重合体は、その結合が強いため、負担がかかった際に力を逃がす柔軟性があまりない(剛性が高い)のではないかと思うのです。
炭素が適度に含まれているほうが耐久性があるという話も、炭素などの不純物が多少合ったほうがこの結合に”遊び”ができて柔軟性が高くなるためかもしれません。

ダッチオーブンやスキレットは熱すると当然膨張します。このとき、鋳鉄と被膜の膨張率の違いから、それらの境界にはおおきな力がかかると思われます。被膜の剛性が高すぎると、その力をうまく吸収できずに剥がれ落ちてしまうのではないでしょうか?

もしこれが正しいとするならば、リノレン酸を同じくらい含むえごま油も同様の問題があるかもしれません。

えごま油をシーズニングに使ったという報告をまったく見つけることが出来ず、実際のところは分かりません。
べに花(サフラワー)油(ハイリノール)

べに花油でのシーズニングも、試してみたという報告は見つかりませんでした。

ちなみに、べに花油にはハイリノールタイプとハイオレイックタイプがあり、リノール酸が多く、ヨウ素価が高いのはハイリノールタイプの方です。

普通にそのへんのスーパーでべに花油を購入した場合、たいていそれはハイオレイックタイプのものだと思います。

特に理由がない限り、次に挙げるグレープシードオイルのほうが入手のしやすさなどを考えても良いのではないかと思います。

グレープシードオイル

上記引用の一部でも述べられていますが、グレープシードオイルはいい結果を出しています。亜麻仁油のような問題を報告している例は見つかりませんでした。

ヨウ素価が高い乾性油であり、大抵のスーパーでさほど高くない価格で手にはいります。(もちろん普通のサラダオイルと比べるとけっこう高価です)
いやな匂いもなく普通にサラダにかけたりして美味しくいただけるものなので、無駄になることも無いでしょう。

僕としては、シーズニング/プラックポット化につかうなら、このグレープシードオイルが良いのではないかと思います。

僕個人の考えですが、普通に使う分にはわざわざそのために買ってまでしてグレープシードオイルを使うこともないかとは思います。皮膜を作るだけなら他の油でもできると思いますので。
ちなみに、ダッチオーブンの雄であるLODGEの製品はシーズニング済みで販売されていますが、このシーズニングには大豆油をつかっているようです。先にまとめた評価らもわかるように、大豆油のヨウ素価もグレープシードオイル等と同様に結構高いですね。

比較実験

せっかくここまで書いたので、実際に油による違いが本当にあるのかどうか、実験してみました。

実験に使ったのは、この15cm径のスキレットです。

スキレット

写真では真っ黒に見えますが、実際にはサビ防止剤を落として鋳鉄がむき出しの状態です。

ホームセンターでたたき売りしていたのを以前買ったまま未使用だったものです。(おもわず2台買って、1台だけたまに使っていました)
下の木の台もセットで400円ほど。安いでしょ?

そして、実験に使った油たちがこちらです。

油

左からキャノーラ油(菜種油)、オリーブ油(エクストラバージン)、グレープシードオイル、亜麻仁油です。

これら4種類の油をスキレットに薄く塗ります。

シーズニング

これも写真ではわかりにくいのですが、それぞれの油を4箇所に分けて塗りました。

そして、これを200℃のオーブンで30分加熱して1回目のシーズニングを終えます。

結果、見た目は上記の写真と変わらなかったので写真は省略します。

さらに、同じ工程を2回(ここで次に述べる違いが見えてきました。写真ではわからなかったのでここの写真も省略します)、3回と繰り返した結果が以下の写真です。

シーズニング3回目

これも僕の撮影技術ではほとんどわからないのですが、肉眼ではもっとそれぞれの油の違いが見えています。

まず、亜麻仁油が一番テカっています。僅差でグレープシードオイルです。
そして、亜麻仁油やグレープシードオイルとは明らかに違いがわかるレベルでキャノーラ油、キャノーラ油とは僅差でオリーブオイルの順になりました。

黒光りしている順を整理すると、亜麻仁油>グレープシードオイル>キャノーラ油>オリーブオイルとなりました。

手で触った感じはどれも一緒、写真を撮り忘れましたがどれも同じ用に水を弾きました(鋳鉄が露出している取っ手は水を弾きません)。なので、どの油も被膜自体はちゃんと出来ていると思われます。

油(特に亜麻仁油、グレープシードオイル等の乾性油)を拭いたキッチンペーパーなどをそのまま丸めて捨てるのは危険です。
油が酸化する際には熱を出します。乾性油は酸化しやすいので、丸めたキッチンペーパーに酸化熱がこもり、火が出る恐れがあります。
参考 : 八尾市ホームページ
油を拭いた紙は、ゴミに出すまで水につけておいたりすると良いようです。

 

次に、形成された皮膜の強度を確認するため、食器用洗剤と柔らかいスポンジで優しく洗ってみます。

スキレット洗浄

結果、若干残っていた油感はスッキリしましたが、被膜には何も変化なしです。なので写真もなしです。

さらに今度は、洗剤とタワシでゴシゴシと擦りました。これは被膜を剥がす気でやりました。

スキレット洗浄

結果、これも変化なしです。やっぱり多少の石鹸を使うのは問題なさそうです。

ここで、重合油はアルカリに弱いとどこかで見たのを思い出したので、重曹を使いました。

重曹とタワシで、これも剥がす気でゴシゴシやりました。

スキレット洗浄

結果、オリーブオイルの皮膜がなくなってしまった。。。
キャノーラ油は、斑に残っている感じで、グレープシードオイルと亜麻仁油は変化無しです。

スキレット洗浄

本当に写真が下手ですいません。
右半分(グレープシードオイルと亜麻仁油)は見た目の変化がないのですが、オリーブオイルはほとんどなくなってしまっているんです。

その後、全部剥がすつもりで引き続き重曹+タワシで頑張りましたが、キャノーラ油もすべてなくなったところで力尽きました。このとき、やはりグレープシードオイルと亜麻仁油は見た目での変化は有りませんでした。

少なくとも今回実験した環境では、亜麻仁油とグレープシードオイルは強固な皮膜を形成し、オリーブオイルの皮膜は比較的弱いものであるという結果でした。
この結果は、あくまでも200℃のオーブンで30分加熱するという条件で行った場合のものです。
温度や加熱時間が違えば、結果も変わる可能性はあると思います。

追記

実は上記実験中、もう1枚のスキレット(これはシーズニングせずにたまに使っていただけのもの、まともな皮膜は出来ていなかった)を、本命と考えていたグレープシードのみを使って全体にシーズニング処理を施していました。

上記の処理を4回繰り返した後、最後にグレープシードオイルを薄く塗って、1週間室内においておいたものが以下の写真です。

スキレット シーズニング後

写真ではわかりにくいものの、肉眼では明らかにシーズニング前とは違います。

色は真っ黒になり、表面はテカテカしています。まさにブラックポットという感じです。
見た目は油のテカリのような感じですが、実際にはプラスチックのような感じで、触ってみても油っ気はありません。

やはり、乾性油なので室温でも数日で重合し、油感はなくなるようです。こういったあたりもオリーブオイルを使うよりも良い点ではないかと思います。

まとめ

鋳鉄ダッチオーブン/スキレットなどのシーズニングには、グレープシードオイルを使うのが良さそうです。

見た目上は亜麻仁油のほうが少し良さそうですが、剥がれやすいという報告があるのであえて使うほどの差がグレープシードオイルとの間にあるわけではないと思います。

今回始めて亜麻仁油を味わってみたが、個人的には、グレープシードオイルの味のほうが好きです。わざわざ高価な亜麻仁油はいらないかな。。

キャノーラ油、オリーブオイルでも皮膜は出来たが、耐久性(少なくとも重曹に対する耐性)はグレープシードオイルに劣るかもしれません。

(きちんとシーズニングできていれば)多少の洗剤で優しく洗う分には問題ありません。実験ではタワシでゴリゴリしても大丈夫でしたからね。

重曹は使っちゃダメ。これは少なくともオリーブオイルとキャノーラ油による皮膜を破壊しました。

 

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