Case 1.
初めて仲間とバーベキューに行ってみたけど、なかなか炭に火がつかないし、ようやく焼けた肉はパサパサか黒焦げ。最後は片付けが大変。
せっかくBBQコンロまで買ったのに、もうこんなものイラネ。
Case 2.
初めのうちは、キャンプといえばバーベキューだったけど、いろいろとアウトドア料理を覚えた今はほとんどやらなくなった。
ていうか、面倒なので炭火なんか使わなくなった。
こんな人、けっこう多いのではないでしょうか?
僕はバーベキュー大好き人間なんです。2泊のキャンプに行けば最低でもどこかで1食はバーベキューをします。
そんな僕がバーベキューをするときのあれこれについて、紹介します。
バーベキュー(炭火)の良いところ
まず、僕が思うバーベキューの良いところについてです。
焼き物は炭火が美味しい
これは人それぞれ好みがあるとおもいますが、僕は肉、魚介、野菜の全てにおいて、焼くのであれば炭火が一番好きです。
なぜ炭火には鉄板やフライパンで出せない味・食感が出せるのでしょうか?
これについては、ちょっと長くなりそうなので以下の記事にまとめました。
自宅で出来ない料理ができる
自宅ではスペースの問題だけでなく、匂いや煙が気になって、炭火バーベキューはできない人が多いのではないかと思います。
せっかく外で料理をするのだから、家ではできないことをやりたいですよね。
バーベキューコンロでいろいろな料理ができる
我が家のバーベキューコンロは、一家族でBBQだけに使うにはちょっと大きめです。
ちょっとした汁物やスキレット料理なんかは、BBQコンロの隅で作ってしまいます。そして、炭の量をちょっと調整しておけば、いつでも温かい状態にしておけます。
それなりの炭を使えば、ゆっくりと食事をしている間も最後まで火力を保ってくれるので何かと便利です。
炭火の良くないところ
準備や片付けが面倒
炭火は火をおこすのに手間がかかります。
また、使い終わったあとの片付け(灰の処理、焼き網の掃除など)も面倒です。
火加減の微調整が難しい
コンロやバーナーみたいに、つまみ一つで瞬時に火加減を調整することは出来ません。
そのため、食材に火が通ったときにはパサパサだったり、黒焦げになってしまったりしがちです。
っていうか、そんなことはわかっていますよね?
僕だって、みんなが便利だというツーバーナーに背を向けて、伊達に炭火ばかり使っていたわけじゃあありませんよ。
僕が思う。上手に炭火と付き合う方法を以下に紹介します。
炭火を使うコツ
バケツに水を用意する
炭の使い方と直接関係ありませんが、忘れている人が結構いると思うので強調しておきます。
火を使う前にバケツに水を用意しなければだめです。
ウォータータンクがあっても、それだけではだめだと思っています。
いざという時に1秒で水をぶちまけるにはバケツが1番です。
幸いにも僕は、これまでちょっとやけどした手を突っ込むくらいにしか使ったことはありませんが、火を使うかどうかにかかわらず、テントやタープの設置とセットでバケツに水を汲んでおくようにしています。
ちなみに、僕はスプレー式の消火剤も持っていくようにしています。
使いやすい炭を使う
今僕が使っているのは、国産のオガ炭です。
※あとで説明しますが、「国産」であることがポイントです。
オガ炭というのは、おがくずのようなものを固めて整形(これをオガライトと言うそうです)し、それを炭にしたものです。
これまで僕が使ったことのある炭について、以下に使用感をまとめます。
マングローブ炭
ホームセンターなどでBBQ用として売っている一番安い炭がたいていこれです。
マングローブを原料とした黒炭で、主に東南アジアなどで製造されているものです。
みんな最初はこれを使うのではないかとおもいます。だって「バーベキュー用」なんてわざわざ書いてあるんだから、何用かよくわからない高価な炭なんて買いませんよね。
僕も初めのうちはずっとこれでした。
炭の中では火を着けやすく燃えやすいですが、それだけにあまり持ちません。
のんびりBBQをする場合は、途中で炭を追加しないといけません。火力を一定にするには、こまめに少しずつ炭を追加する必要があり、これが面倒です。
それと、 この炭は火の粉が結構飛びます。
このあたりのデメリットは、後にオガ炭を使うようになってから気が付いたものです。使っていた当時は炭なんてこんなものだと思っていたので、特に不満でもなかったです。
中国産オガ炭
※ 僕が使っていたのは1種類だけであり、すべての中国産オガ炭に当てはまるわけではありません。ただ、ここで述べていることは、わりと一般的にも言われているようなことではあります。
オガ炭というのは、おが屑を固めて成型したもの(オガライト)を炭にしたものです。
オガライトを備長炭などの白炭と同様の工程で炭にするので、性質も白炭に似たものになります。そのため「オガ備長炭」と商品名に入れている商品もあります。
僕がホームセンターのマングローブ炭の次に使っていたのは、炭魂 大黒オガ備長炭と言う中国産のオガ炭です。
Amazonの評価がすごく高く、比較的安かったことから使い始め、何回かリピートしていました。
国外製の炭でたまに聞くような、嫌な臭いや煙などはなく、火持ちもかなり良いものです。
ただ、問題は灰が多く出ることです。火をつけてちょっとすると、炭の周りを灰が覆ってしまいます。そうなると(おそらく赤外線が遮断されるため)かなり火力が落ちてしまいます。
強い火力を維持するには、ちょくちょくこの灰を落としてやらなければならないと言う手間がかかります。
国産オガ炭
今使っているのはこれです。
灰の量は明らかに先に挙げた中国産のものより少なく、とても使いやすいです。
燃やすと灰が炭を覆ってしまうのは他の炭と一緒ですが、その量が少ないため、ある程度ほっといても一定の強い火力を長時間維持してくれます。
価格は国外産のものより高くなります。
備長炭
とにかく高価なので、はなからバーベキューに使用する気はなかったのですが、前から一度試してみたくて、最近ちょっとだけ買って使ってみました。
よく厄介と言われる火の付きですが、これもチャコスタ放置で問題ありませんでした。
火力とその安定性は、国産オガ炭より良いと感じました。高いものを使っているという意識がバイアスをかけているかもしれませんが。。
ただ、安定するのは炭を密集させたときだけです。炭一片だけを単独に置いておくと、消えてしまいそうです。こんなことに備長炭など使わないとは思いますが、ダッチオーブンの蓋にまばらにおくような使い方は無理かもしれません。
(ダッチオーブンの蓋に置いた炭って、消えやすくないですか?)
火持ちはオガ炭より若干いい気がするかなくらいです。
僕の場合、価格と使い勝手のバランスで、いまは国産オガ炭を選んでいます。
しっかり火を起こす
初めてのバーベキューでは、着火剤を使っても中々火がつけることができずに苦労する。
つぎにBBQをやるときは、カセットガスにつけるトーチを導入して見るも、やっぱり完全に火をつけられない。
結局それで中途半端に火が起きた状態で食材を焼き始めちゃうけど、ちゃんと火が起きていないので、火力が弱くて中々焼けない。それでまた火がちゃんと起きていない炭を追加投入する。
しばらくすると、炭全体に火がまわり、今度は火力が強すぎて手に負えない。
この流れ、僕だけじゃなくって、多くの人がたどる道ではないでしょうか?
こうならないためのコツは、最初に炭全体にしっかり火をまわすことです。
炭全体にうっすらと灰がかかるくらいになると、その後の火力は安定します。ここきてから焼き始めるのがよいと思います。
ただ、着火剤やガストーチだけで炭全体に火を回すのって、なかなか難しいです。
僕はチャコスタ(チャコールスターター:火起こし器)を使っています。着火剤などの上に炭を満載したチャコスタをおいて放置(オガ炭の場合で20分くらい)しておけば、炭全体が怖いくらい真っ赤に炎上しています。
※ この状態だと、明るいときは見えづらい炎が結構立ちのぼっています、チャコスタの上に手をかざさないよう。充分に注意が必要です。特に子供がいる場合は、よーく言い聞かせておかないと危ないですよ。
あせらない
火をおこし始めてから食べ物を口にするまで、30分は見ておきましょう。すぐに食べようとあせらずに、十分に炭火を起こしてから焼き始めると、簡単に美味しい焼き具合にできます。
おなかがすいてからから火をおこしても、手遅れなのです。夜の場合は明るいうちから準備を始めましょう。
食材をやたらと焼き網にのせちゃうのも失敗のもとです。黒焦げになる前に、無理やり口に放り込む作業に追われることになりがちです。
時間制限のある焼肉食べ放題の時とは気持ちを切り替えましょう。休みなく食べ続けようなんて、がっついてはいけません。
自分が食べたいものを自分好みに焼き上げる。それを美味しく頂いてから次に食べたいものを焼き始める。
僕はこのくらいがちょうどいいです。
そんなわけで、のんびり時間をかけておいしくいただくためにも、火持ちのよい炭を使うことは大切だと思いますよ。
トライ&エラー!!
どうしたらおいしく焼けるか? いろいろと試してみることです。それがBBQの楽しみの1つだと思ってみてはどうでしょう?
好みは人それぞれですから、火加減とか焼き具合とか、自分好みのものを探ってみるとよいと思います。
僕の場合、何も考えていなかった当初の焼き方よりも、火加減をちょっと強めにして、焼き時間を短くすると、かなりおいしくなることを発見しました。
後片付け
とにかく面倒に思えるのがバーベキューの後片づけですよね。
ここでは、僕の片付けかたを説明します。
焼き網洗い
後片付けのうちでも、一番大変なのが焼き網にこびりついた汚れを落とすことですよね。
そこで、僕がやっている焼き網の後始末を格段に楽にするモテ技を紹介します。僕の場合はモテませんでしたけど。。
それは簡単なことす。
すべての食材を焼き終えたら、炭を消す前に、焼き網全体を覆うようにアルミホイルを被せます。アルミホイルは表(鏡のような光沢面)が下側(焼き網に触れる側)になるようにしたほうがいいかもしれません。
そのままだとアルミホイルが飛んでしまうので、小石かなにかを重しに置いておくとよいです。
アルミホイルを被せると、すぐにホイルの隙間からうっすらと煙が出てきます。この煙が完全に出なくなってから、さらに念のためにしばらく待てば完了です。
この状態で焼き網を見てみると、黒くこびりついていたベタベタ汚れが、白い灰になっています。この灰は簡単に落とすことができます。
これは、アルミホイルをかぶせることで、熱を逃さないようにし、焼き網についた汚れを焼いてしまっているのです。
アルミホイルの鏡面を下にするのは、そのほうが赤外線をより反射して熱を逃さないような気がするからです。(そんな気がしているだけで、本当にそうなのかどうかは試したことがありません。。)
最後に、網に被せていたアルミホイルを丸めて、タワシ代わりに網をゴシゴシこすって、残った汚れを落とします。
このアルミホイルを丸めただけのタワシですが、焼き網の汚れは本物のタワシを使うよりよく落ちますよ。
※ 網を砂利などでこすればきれいになるなんて紹介されている場合もありますね。その場の自然環境や美観から考えて、油汚れを擦り付けるようなことはふさわしくない場合もあるかもしれませんので、注意しましょう。
炭の処分
そろそろ寝たいのにまだ炭が燃え尽きる気配がない。しょうがないから水をかけて消したけど、びちゃびちゃの炭と灰を片付けるの超イヤだ。
こんなことありませんか?
僕は火消し壺を使っています。火がついた炭をそのまま壺に入れて蓋をしちゃいます。ちょっとすると酸素がなくなるので、火が消えます。
僕はチャコスタとセットになっている、キャプテンスタッグの大型火消しつぼ 火起し器セットを使っています。
火起こし器と火消し壺が1つにまとまっているのがありがたいです。
そろそろ火起こし器の底がボロボロで抜けそうになってきたので、また同じものを買おうかと思っています。
残りの灰はキャンプ場のルールに従ってしっかり処分しましょう。
捨てる時は、完全に火が消えていることを確認するのを忘れないようにしましょう。
バーベキューコンロの掃除
これについては、僕のやり方はちょっといいかげんです。
コンロが冷めたら、湿らせたキッチンペーパーで全体の灰や汚れをさっと拭き取ります。油がついているところは、乾いたキッチンペーパーでゴシゴシこするときれいになります。以上です。
焼き網はしっかり洗わないとちょっと気持ち悪いですが、コンロの方は別いいやと思っています。
キャンプ場・BBQ場によっては水が貴重だったり排水処理の設備がなかったりするので、洗剤を大量に使ってコンロを洗ったりするのは好ましくない場合もあります。
現地での洗浄は衛生的に問題ない範囲で最低限に済ませるようにしておいて、気になる場合は自宅で仕上げ洗いという手もありそうですね。